手のひらは、体の中でも2番目に角質が厚い部分ですが、手の甲は顔の皮膚やと変わらないくらいデリケートなところです。
しかも顔に比べて、皮脂や汗の分泌が少ないうえ、しばしば手を洗うために、皮膚を保護する皮脂膜がつくられにくい状態にあります。この皮脂膜がこわされると、水分が蒸発して、カサカサしてきます。
手が荒れて困る! 手荒れの原因は
1)水仕事による手荒れ
食器の汚れを綺麗に落とす、洗浄力の高い洗剤は、手の水分までも奪ってしまいます。特にお湯を使う台所仕事では、皮脂をすっかり洗い流して皮膚のバリア機能が低下したところへ、さらに洗剤を使うという悪循環になりがちです。
※ 手荒れのためのおすすめ洗剤
・ライオン CHARMY 泡のチカラ 手肌プレミアム
・花王 キュキュット ハンドビューティ
・P&G ジョイコンパクト モイストケア
2)乾燥による手荒れ
空気が乾燥する秋から冬場の季節は、肌が水分を失いやすく、手も同様に手の水分が蒸発して乾燥し、潤いが失われてしまいます。
水分が失われる状態が続くと、手を守っている皮膚の表面のバリア機能が失われて、肌が硬くなり、手や指の表面にヒビが入る・あかぎれを起こすなど手が炎症を起きてしまいます。
3)アレルギー反応による手荒れ
美容師さんなど特殊な薬剤や洗剤を多く扱う職業は、手が荒れることが多いといわれています。これは薬剤や洗剤による強い刺激によってアレルギー反応を起こしてしまうことが原因であるようです。
また、夏場の手荒れは、“汗”によるアレルギー反応が原因といわれています。
4)抵抗力や免疫力低下による手荒れ
季節の変わり目は体調を崩しやすくなるものですが、これは気温や湿度の変化やストレスにより自律神経がバランスを崩し、抵抗力や免疫力が弱くなることが原因と考えられています。
これによって皮膚も影響を受け、手や足が荒れたり、小さな水ぶくれが出来たり、皮がむけたりすることがあります。
手が荒れて困る! 手荒れの悪化を防ぐ対処法
手荒れを防ぐには、第一に、原因になることを極力避けることです。
水仕事による手荒れや乾燥による手荒れがひどい時には、できれば洗い物は食器洗い機を使い、シャンプーは美容院でしてもらいましょう。そうもいかない場合は、水仕事やシャンプーの際に、せめてビニール手袋等をして下さい。
ただしゴム手袋を使用する場合は、かぶれる人もいるので、面倒でも綿の薄手の手袋をし、その上からビニール手袋をすることをおすすめします。(最近ではアレルギーの一因となる材料を使用していないゴム手袋も販売されています。)
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洗剤はなるべく使わないようにしたほうがいいですが、どうしても使う場合は、買ってきたときの2倍くらいに薄めておくとよいでしょう。
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また、手は顔に比べて無防備に日光にさらされるので、紫外線の影響をまともに受けてしまいます。紫外線は乾燥に拍車をかけ、シミの原因にもなりますので、外出のときには、手の甲にもUV効果のある乳液を塗っておくことなど心がけたいものです。
手が荒れたときのハンドケアは、乾燥対策と疲労回復につきます。クリームでも美容液でも、顔と同じ化粧品でもかまいませんので、保湿を十分にし、マッサージでリラックスさせるようにします。
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それでも長引くようならば、ひどくなる前に皮膚科を受診するようにしてください。またアレルギー反応による手荒れ、抵抗力や免疫力低下による手荒れも、皮膚科を受診し、早急に対応してもらう事をおすすめします。